1月1日

・今日は一日中実家でテレビを観ていた(正月っぽい)。漫才の番組でジャルジャルの天才的なコントを観ることができたので満足。ああいう大舞台でもいつもの形式的で抽象度の高いコントを堂々とやって、そして笑いも取れてしまうのが本当にすごいなと思う。福徳の演技ーシュミレーションによって、後藤は現実と虚構の二つが地を争い合うような空間に立たされてしまう。後藤は虚構空間のなかに、それが虚構では無いかもしれないという可能性を察知し、福徳にツッコミを入れるが、福徳はすぐさま現実ではなく虚構なのだと後藤を両義的な空間へと揺り戻す。この繰り返される往復運動のなかで、漫才は最終的に後藤が立っている空間が虚構であっても現実であっても、福徳にツッコミを入れざるを得ない状況を生み出す(後藤に対するダブルバインド)。はじめから最後までの流れがとても美しくてひとつの芸術作品を観ているかのようだった。