1月9日

・年末に買った早稲田文学の2020年冬号(特集 価値の由来、表現を支えるもの-経済、教育、出版、労働…)をカフェで読んだ。昨日で読めたのは、大塚英志紅野謙介の対談と笠井康平の「文化芸術の経済統計枠組みはいかにしてテキスト品質評価指標体系の開発に役立つのか」の二つ。対談の方は小説における「私」についてや、近代の文学者たちがまさに「文」の「学」者として文体や形式を研究していたという話がされていて、最近その辺のことをちゃんと勉強したいと思っていたから面白く読めた。いぬのせなか座の笠井さんの文章は、「芸術」とか「文学」に関わる人たちがあまり突っ込んでやりたがらないような話をたくさんしている。「文化と経済の二項対立はとっくに過去のものである」。文章を読んで笠井さんの思想を情報として受け取るというだけではなくて、文章自体が雑多なものを含んでいて面白い。「テキスト品質評価体系」もパッと見た感じ、結構良さそうで、作家が自分の作品を客観視するのにもすごく重宝しそう。ぼくも作家や作品が訳のわからないまま崇められたりするのは面白くないと思うし、ああいう体系によってどの観点からどう面白いのかを共有可能な形で提示できるようになるのは良いことだと思った。

・初めて丸善の中にあるカフェに行った。コーヒーを頼んだら謎の容器で出てきて、どう飲めば良いのか分からなかった。あと川が半分くらい凍っていたらしい。

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1月8日

・今日もすごく寒かった。メガネが曇った状態で電灯を見ると周りに虹色の輪ができる。車のヘッドライトの周りにも出てくる。メガネの中だけサイケな感じになっていた。お年玉をもらった後、最初にした贅沢は鼻セレブを買ったことだった。普通のティッシュと並行して使っているけど、やっぱり肌ざわりがぜんぜん違う。明日は久しぶりに本を読む時間が取れそうでたのしみ。

・今日はデヴィッド・ボウイの誕生日らしい。ボウイの曲は本当にボウイが天国からこちら側に向かって歌っているような気分になる。

David Bowie Starman (1972) official video

https://youtu.be/sI66hcu9fIs

David Bowie – Life On Mars? (Official Video)

https://youtu.be/AZKcl4-tcuo

Queen & David Bowie - Under Pressure (Classic Queen Mix)

https://youtu.be/YoDh_gHDvkk

1月7日

・今日は今年の冬の中でもぶっちぎりの寒さだと思った。家に戻ってからTwitterを見ると、寒冷前線が来ているから実際にとても寒い日なのだということが分かって嬉しくなった。自分のなかで生じているだけなのかもしれない感覚が、世界の側にちゃんと根拠があるということが分かった時のうれしさ。他方で作品に触れるときには、自分のなかで生じているだけかもしれない感覚を(不安も含めて)手放してはいけない、みたいなことも考えたりする。

・ついに大学の授業の準備のために徹夜するハメになってしまった。モンスターエナジーを飲みながら資料を作っている。この飲料の匂いはぼくの中で、中学のときに友達と夜中にスマブラをしていたときの記憶と結びついている。友達が夜中に家を抜け出して、コンビニでモンエナを買ってから家にやって来る。2人で特に話すこともないまま延々とスマブラで対戦していた。そして、親が起きる前に友達が帰り、一睡もしないまま学校に行った。お互い辛いだけだったと思うけど、何故かしばらくずっとそれを続けていた。

 

1月6日

・道路の端の鉄板の上にカエルがいた。どこでも端っこを歩く癖があるからもう少しで踏むところだった。色が若干悪くて最初干からびてるのかと思ったけど触ったらちゃんと動いた。今日はバイトだった。電車でクラプトンの『Layla』を聴いていた。バイトから帰ってきて洗濯機を回したまま干すのを忘れていたことに気がついた。もう一回洗濯して干すのは明日のぼくに任せることにした。

Eric Clapton-Layla

https://youtu.be/fX5USg8_1gA

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1月5日

・京都に戻ってきた。実家は楽だけど、なんだかんだ一人が圧倒的に落ち着く。帰ってくる前に温泉に入ってきた。最近大学の課題ばかりやっているから、早く本を読んだりしたいという気持ちがどんどん強くなっていく。忙しいときは合間を縫って本を読もうっていう発想にならなくて、だいたいYouTubeで音楽を聴いたりゲームの実況プレイを観たりしてしまう。それも楽しいから別に良いけど、こればっかり続くと無性に本が読みたくなってくる。大学3年になるまでほとんど授業を取らずに自分の好きなことばかりしていたツケが来ているのだから、自業自得といえば自業自得。はやく春休みになってほしい。もはや大学にいて良いことが、一年に2回ある2ヶ月間の休みくらいしかない。

・忙しい人のためのエンドレスエイトという動画がYouTubeに上がっている。

https://youtu.be/XDaZ81yMLQE

アニメ版の線的(時間的)とこの動画の面的(空間的)なエンドレスエイトの経験の質の違いがおもしろいなあと思いながら観ていた。当然といえば当然なのだけど、アニメでちゃんと8回観るときは各話の同一性の方が際立つけど、この動画で改めてみると、ほとんど同じ画面が存在しないことに驚かされ、差異が際立ってくる。

 

1月4日

・ラトゥールのANTとかカストロの人類学について書かれた文章をいくつか読んで、改めて自分にとってとてもアクチュアリティがあるものだと思った。やっぱり本腰入れてちゃんとやったほうがいいかなあ。

・文藝別冊でビートルズの50周年記念に出た雑誌の、和久井光司と藤本国彦の対談を読んだ。和久井さんの発言。

ケルト民族の末裔であるビートルズがもともと持っていた音階として彼らの書くメロディを解釈すると、『ラバー・ソウル』や『リヴォルヴァー』における黒人音楽の取り込み方がめちゃくちゃ面白くなって、ボブ・ディランニール・ヤングルー・リードまで違って聴こえるようになってきた。≫

こういう体験、羨ましい。ケルト音楽もっと掘ってみたいと思った。いったいどこへ向かっていくのかという感じだけど。

 

1月3日

・車道の脇道を通っている用水路の近くでセキレイとばったり会った。大学は課題さえ出なければ良い避難所なんだけどなあと思う。今日も一日ダラダラと課題をしていた。二回生までろくに授業を受けてなくて、ちょっとでもしんどいことに耐性が無くなっている。にもかかわらず、社会人になってもそれなりに上手くやっていけるという根拠のない自信がある。卒業したらどうするか全く決めてないけど。まだ学生なのでお年玉はもらえた。叔母たち(父親の兄妹)と1年ぶりに会って、3人中2人が去年とは違う旦那さんを連れていてたまげた。一年のうちに離婚→再婚が済んでしまうなんてビックリした。その辺の人生への感覚が自分とは全然違うんだなあと思って何となく感心した。