夏の雲は分厚くて空高い。今日は今年で1番暑い日かもしれない。友だちにそれを言ったら、「今年1番かは知らんけど暑いな」と言われる。四連勤の最後の日も暇で居眠りをした。クーラーの稼働音と蝉の鳴き声が外から微かに聞こえる。『富士日記』を読んでいたら一足先に夏が終わった。
「 夏休みの最後の日曜日なので、スバルラインも河口湖の街も車の列である。河口湖は、もう人は泳いでいない。夕方、車を洗う。日中は暑かったが夕方になると急速に冷えてくる。夜は、短かった、永かった、夏のもろもろのあと片づけである。二度目の夏、山の食物つくりも馴れたし、買い出しも無駄をしなくなった。今年は去年より、よく泳いだ。ニスをかけたような私の顔と手足。冬になるとソバカスがふえているのだろうな。
夜は、いなりずしを作る。明日の焼きおにぎりを作る。また一年経つまで、夏は終り。」
バイト帰り、川の方から火薬の匂いがした。涼しくて、こっちも早々に夏が終わるような気がする。けど、今日夏が終わると明日の季節はどうなるんだろう。
