6月1日

 友だちの家で飲んだあと、なんとか歯を磨いてからすぐに寝た。帰りに、建物の壁に映る木や電線や電柱の影を何枚か撮った。川辺に降りると、小柄の石がすごいバランスで積み上げられたものがいくつかあった。それをしばらく眺めた。落差工が近くにあったから、水が落ちる大きな音が聞こえた。今日は半月だった。格好良く言えば弦月だった。夜中の三時くらいだった。そろそろ歯医者に行きたい。  

 古谷利裕さんの「偽日記」の2011年6月11日の日記に、「真剣だが何のためになされるのかよく分からない取り組みがぐたぐたした時間のなかでなされる」という言葉が出てきて、それを読んで元気が出た。この日記もそういうものになればと思った。

https://furuyatoshihiro.hatenablog.com/entry/20110601

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5月31日

 今日も早く起きれて、しかもゴミの日なのを覚えていてちゃんとゴミを出せた。朝六時。今日も暑くなりそうだと思ったらほんとに暑くなった。図書館のトイレでハンカチを忘れたことに気づく。ズボンでペッペッと払った。
 夜、友だちと飲んだ。ビールを飲んで、ポテチとか蒟蒻ゼリーとかビーフジャーキーとか帆立とかするめとか、いかにもって感じの食べ物をたくさん食べれて満足した。何を話したかはあんまり覚えてない。
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5月30日

 暑い、夏の日だった。夏だからか、いつもより早起きできた。玄米フレークにヨーグルトと蜂蜜をかけて食べた。人類学の本のつづきを開いて読んだ。レトルトの味噌汁に煮干しを入れて飲んだ。また本を読んで、昼を過ぎたらまたお腹が空いてバナナを食べた。髪を結んで外に出た。
 外で、どこかの商店街に迷い込んだ。あらゆる色の提灯が天井からぶら下がっていた。鱗雲が中まで入ってきていて、川沿いのシロやムラサキのツメクサは色を失いつつあった。

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5月29日

 今日もまた人身事故で電車がしばらく止まった。そのあいだ、セーラー服を着た二人がイヤホンをシェアしていた。
 夕方、川辺とデパートの屋上で、それぞれ写真を撮った。ぬるい風が吹いた。山のすぐ上で太陽が眩く光っている。屋上からはさっきまでいた川も見えるし、大量の家や車も見える。敷き詰められた家のずっと奥に山がぐねぐね並んでいた。
 白黒の猫が舗装された道路の上で寝転がっていた。持ってたエサをあげた。粉と砂がついた指でそのまま日記を書いた。

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5月28日

 数年ぶりに部屋が片付いた。新しくできた空間で一時間くらい何もせずぼーっとした。ただ身体が慣れてなかっただけなのか、それとも散らかってる部屋と整理された部屋では人間にもたらす気分が異なるのか。両方ともありそう。
 大型商業施設に行って、家で使う小物を買ったり古くなったものを買い替えたりした。二回のベンチで、脳卒中で倒れる前のじいちゃんに似た人が座っていた。ルームミストを初めて買った。部屋でいい匂いがする。買って良かった。

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5月27日

 朝早く起きて、燃えるゴミを出し、洗濯をした。今日は晴れてくれて、頭痛はしなかったけど、やっぱり眠気はずっとある。昼は経済学の授業をつけながら、歯磨きをしたり、着替えたり、髪の毛を整えたりした。そのあとゼミの授業に出て、こっそりと寝た。
 夕方は黄色かった。鱗雲。鴨川で蛍を見た、と去年のこの日の日記に書いてある。今年も見に行きたい。ゼミで唐揚げの話になって、終わった後何人かで鳥料理を食べに行った。

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5月26日

 何度も歩いたはずの道を始めてきたときのように歩いている。昔からずっと。今日もまた、雨が降っていた。だから今日もまた、眠かった。部屋の掃除をして、ようやく炬燵を片付けた。もうすぐ夏が来る。
 山に霧がかかっている。黄色い電線が張り巡らされた道を歩く。ガストで昼ごはんを食べた。人は少なかった。読んでる途中の本を開いた。雨は止んでいた。家に帰ると黄色いゴミ袋が七つも溜まっている。やっと明日、捨てられる。

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