4月28日

 日記とスナップショット。「事実も語り口によってはフィクションに傾くし、聞く人が事実だと信じればその限りにおいて事実として機能することがある。」(大竹昭子「スナップショットは日記か?ー森山大道の写真と日本の日記文学の伝統」)。
「ほとんどの人は日常しか撮ってないでしょう。つまり、基本的に異界に入り込んでいない。でも、街はいたるところが異界だからさ、街をスナップするってことは、その異界を撮るってことなんだよ」(『森山大道 路上スナップのススメ』)。日常から、語りやカメラのフレームによって、潜在的にあるフィクションの感覚を析出する。なんらかのフレームに入れることで、ずっとそこにある、じわじわと染み出しているものを掴む。

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