3月15日

 今日も昨日夜遅くまで友だちと麻雀していて、日記を書かないまま寝たから、昼に起きて書く。記憶は曖昧だけど。

 しばらく散歩してなかったから、歩きたいと思っていたのもあって植物園まで歩いて行った。遠かった。川沿いを北上する途中で、河原でかがんで石を拾う女の人がいた。それと、ラクロス部っぽい人たちが橋の下で壁にボールをボコボコぶつけていた。なんとなく途中で立ち寄ったスーパーで、いちごが半額だったので買って、となりの公園のベンチで食べる。たくさん子どもと母親がいた。食べても大丈夫かどうかわからない微妙ないちごばかり入っていた。明らかにやばいいちごだけ捨てることにして、この汚さで捨ててたら他のいちご全部ダメってことになるなって感じのギリギリのいちごは食べた。結局10個近くは捨てた。これでまた体調が悪くなったらやだな。

 植物園は季節が季節だったので、草花は少なく、茶色ばかりだった。でも天気が良かったからそんなことは気にならずそこにいるだけで気持ちよかった。桜が何本か咲いていた。園内を歩いているとふつうに人が通る道に青鷺がいてビックリした。じーっと地面を見つめていて、置物のようだった。トイレの鏡には、カラス対策で手洗い用の洗剤を当分撤去します、と書いてあったけど、なぜそれがカラス対策になるのかは分からなかった。カラスってそんなものも食うのか。

 植物園のベンチですこし昔の文芸誌を開いて「セザンヌの犬」(古谷利裕)を読んだ。こういう内容のものを小説という形式で読んだことがなかったので、とても新鮮で面白かった。前後関係なくいちばん感動した箇所を引用。

≪入り口からさらに進んだ農具倉庫の奥は日が入らず、暗くてひんやりしている。適度な湿気があり、藁や土や埃や黴のにおいがする。鍬や鋤、竹の網かご、手動式の脱穀機など今は使わなくなった農具まで雑然と押し込められている。しばらくして、長い間使われることなく放置されている手動式の脱穀機の回転部分がきしみながらゆっくり一回転したのだが、それは誰の夢のなかでの出来事なのだろう。≫

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