1月12日

・DVDの返却日だった。結局ギリギリまで観なくて、返却日の前日か当日にまとめて一気に観るのが恒例になっている。群像の2月号で樫村晴香キューブリックタルコフスキーについて論じているらしくて、それを読む前に観ようと思って『ストーカー』を借りてきた。タルコフスキーを観るのは『ノスタルジア』以来。前観たときはラストの、主人公がろうそくを持って川のようなところを何度も往復するシーンで寝てしまった。

・今日観たのは『響け!ユーフォニアム 2』の1〜3話と『中二病でも恋がしたい!戀』の5〜8話。「ユーフォ」二期の第一話(1時間構成)がマジで良すぎて、一期、二期のすべての回の中で一番好きかもしれない。どの回も素晴らしいけど、この回はほんとにヤバい。辛いときとか死にそうなときは絶対これを観ようって思ったくらい。たとえ自分の人生がどんなにひどいものになったとしても、この作品と出会えたことに比べるとそんなのは些細なことに過ぎないって良すぎる作品は思わせてくれる。「中二病」もとても良い作品なのだけど、「ユーフォ」はそれを一歩超えてくる感じがある。「中二病」のキャラたちの関係性の描写、特に凸守と丹生谷の関係とかはすごく良いと思うけど、あくまでもそれは「アニメとして」素晴らしくて、アニメ的な枠組みを超えてくることはない(偽モリサマーから丹生谷が凸守を取り返す回で号泣してしまうほどこの2人の関係が好きなのだけど)。それに対して、「ユーフォ」は関係性はもちろん、個々の人物それぞれにアニメのキャラとは思えないくらいの「深さ」を感じさせる(明示的に描かれる部分とそうでない部分含めて)。本来、紋切り型+関係性の描写で十分なクオリティを達成できるアニメというメディウムで、さらにそれを超えて「関係性+深さ」の表現が奇跡的にうまくいっている、と言ったら良いのか。たぶんそう感じるのはやはり久美子とあすか先輩の存在が大きいのだと思う。例えば、久美子と麗奈の関係があそこまで魅力的なのは久美子がとても複雑な人物であることが大きい。あと、この二つに優劣はないというかそれだけでは決まらないのだけど、表現において「中二病」はベタ全開、「ユーフォ」は研ぎ澄まされた上品さと言えそう。