4月5日

 家から一回しか出なかった。散歩して、それから外で本読もうかなと思って家を出たけど、思いのほか寒くてコンビニだけ行ってからすぐ引き返した。天気は良かったから布団を干そうと思ってベランダに出たら、墓場に青いビニールシートで囲まれた塊がポツポツとできていた。夕飯にジョンソンウィルのでかいウインナーを焼いた。表面はパリパリだけど、中はぬるかった。次からは弱火でじっくり温めるべし。「病気になったトモコさん」(高野文子)を読んで衝撃を受けた。

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4月4日

 雨、けっこう降っていた。友だちとハンモックカフェに行った。寝れるのかと思ってたら座れるだけだった。しばらく座っていると酔ってきた。トーストにカスタードクリームとフルーツがたくさんのってるのを食べた。
 夜は中華料理屋に行った。回鍋肉定食を頼んだら、量が多すぎてそれよりもさらに味が濃すぎて半分くらい残した。家に帰ってから、相米慎二の『雪の断章―情熱―』を観た。最初の方、揺れるカメラワークでまた酔った。良い映画だった。

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4月3日

 サークルでお花見があった。いちばんきれいな時期はたぶん過ぎていた。葉桜やもう枝しか残ってないものや満開のまま残ってるものなどいろいろあった。天気はすこし曇っていた。ピザハットのピザやミスドのドーナツを食べた。ビールを何本かと、何人かが持ってきた日本酒を飲んだ。みんな酔っ払っていて、大声で長渕を歌ったりしていた。ぼくは日本酒があまり好きでないのもあって、そこまでにはならなかった。みんな普段と違う人間になってて面白かった。

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4月2日

 『富士日記』(武田百合子)で娘の花が書いた部分が自由で面白すぎる。

≪ めずらしく雪が降った。二十六日にも降ったけど、こんなには降らなかった。朝、父に「雪」と聞いただけで、顔も洗わず、スキーを持って外に出た。ポコと父も一緒だ。思ったよりも、沢山でもなかった。ポコは勝手にはしゃいでいる。はじめのうちは滑るだけで楽しかったが、スキーをかついで登るのはつらかった。ポコだけ楽をしている。母はやっと起きて朝ごはんの支度をした。鮭こくとウインナーソーセージがマンガみたいにつながっているので面白かった。それから、また外でスキーをした。≫

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4月1日

 昨日、映画を見るつもりだったが、映画館を間違えて観ることができなかった。京都みなみ会館まで電車を乗り継いで行って、店員の人に「これ、予約したんですけど、チケットってどうすればいいですか」と聞いたら、「これアップリンクのチケットです」と無愛想に一蹴されてしまった。トボトボと家に帰る途中、少しくらい愛想よく労いの言葉のひとつくらいくれてもいいじゃないか、と無性に腹が立ってくる。今日一日のやる気をすべて失い、帰ってからはずっと寝ていた。

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3月31日

 『猫のお化けは怖くない』(武田花)を読み終わった。

≪ 知らない土地をうろうろしていると、ふいに何かが私を呼び止める。「ハナチャン」と、名前を呼ばれることもある。一瞬、死んだ猫のくもかと思い、天を仰ぐ。でも、猫とは声が違う。大抵、低く、ぼそぼそとした人間の男の声だ。あたりを憚るように小さく囁きかけてきたり、いやに威張りくさった口調だったり。
 空耳だ幻聴だと、人は言う。私は呆けてしまったのだろうか。でも、物や景色に呼ばれて、それで写真が撮れれば、言うことはない。なにより、周りが賑やかになる。≫

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3月30日

 寝る前にカエルモチーフのピアスを注文した。ふつうのピアスよりも重めらしい。布団のなかで、つけたピアスが孔を広げ、耳を引き裂いて落下するイメージがしばらく離れなくなった。この話とは関係なく、今日寝坊した。
 急いで家を出るとかえって早く駅に着いたので、高瀬川の近くでコンビニで買った昼食を食べる。地べたでは小さなつむじ風が桜の花びらを三枚ほどクルクルと、クマバチの羽ばたきの振動が花びらの位置をいくらか変化させた。

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